124年ぶりの、2月2日の節分です
節分とは2月3日に行うものだと思っておりましたが、今年の節分は2月2日でした。
なんでも暦のずれで、立春が2月3日になったからだとか。実は地球が太陽の周りを一周するのにかかる時間は365日と約6時間! そのため、少しずつ地球の位置がずれていき、4年に一回のうるう年で調整しているのですが、それでも調整しきれず、立春が3日になったり、4日になったりするそうです。立春が2月3日になったのはなんと124年ぶり!! ちなみに、1989年(昭和59年)には立春が2月5日、節分は2月4日にだったそうでうが、覚えている方、いらっしゃいますか?
来年の立春は2月4日。そのため、節分も3日に戻ります。しかし、この先、2025年からは4年ごとに節分が2月2日になるそうです。毎年、カレンダーで確認しないと・・・ですね。
節分には豆まきを行います。これは季節の区切りとなる節分にその年の厄を祓い、翌日から始まる新しい季節に福を呼び込むためです。豆まきに「豆」が使われるのは「魔物を滅ぼす=魔滅(まめ)」に通じているからとも言われているそうです。
イワシの頭に柊の葉を刺して飾るところもあります。これも厄払いの一つ。昔から臭いのきついものは厄除けになるといわれていたそうで、焼くと臭いがきついイワシは鬼を寄せ付けないといわれ、また柊は葉にとげがあるため鬼の目を刺すとされ、ともに節分の厄除けに使われてきました。
さて、豆まきや柊イワシは昔からの風習ですが、近年、節分に欠かせないのが「恵方巻」です。七福にちなんで7種類の具を入れた太巻きを、商売繁盛や厄払いの願いを込めて、その年の吉方であるその年の「恵方」の方角を向いて、一気に食べるのが基本です。今年はコロナの影響で、いつもより恵方巻きがたくさん売れたとニュースで見ました。日本各地でコロナ終息を願って厄払いをしたのかなと思いました。
当院でも、毎年節分には太巻き、いなりずしをお出ししています。柊はないけど、イワシの塩焼きも登場します。お粥の方には、お寿司の代わりに、いなり寿司の油揚げと甘いでんぶを散らした、ちらし粥をお出しします。そして、節分豆も。節分豆は炒り大豆なので、歯の悪い方には卵ボーロにしてあります。
病棟に行くと、患者さんがおいしそうに太巻きといなり寿司をほおばっていました。いつもなかなか食が進まない方ですが、『おいしい』と、お寿司を全部食べてくれました。そして、卵ボーロもカリカリとおいしそうに食べてくれました。美味しそうに食べてくれるのを見ると、やっぱりうれしくなります。
豆まきはできなったけど、いわしを食べて、みんなで厄払いをしました。太巻きを食べて、願いを込めました。みなさんが元気になりますように。コロナが早く収まりますように。
立春の今日、外は猛吹雪です。春はまだ遠いなぁ。でも、絶対にやってきます。みんなで元気に、桜の咲く春を待ちたいと思います。