生活に彩(いろどり)を
今年度最初の相談室コラムです。2020年度も宜しくお願いいたします。
皆さんもご承知の通り、現在世界中でコロナウィルスが流行しています。せっかくGWに見頃だった桜を楽しむ機会も失われ、様々なことの自粛を余儀なくされる日常に心も体も疲弊されている方が多いのではないでしょうか。
目に見えないものが相手だとその疲れも非常に大きく、ストレスをため込んでいることにも気が付きにくいものです。ストレスは誰にでも、いつでもあるものですが、ためすぎると心や体の調子を崩す原因にもなりかねません。
さて皆さんは、どうやってストレスに対応していますか。軽い運動や料理、人と話すなど、それこそ人の数だけ方法があると思いますが今回は、園芸について少し触れたいと思います。
古来から花や植物は人間にとって身近な存在でした。1960年代初め、アメリカの考古学者R・ソレッキ博士が、「ネアンデルタール人が花を添えて幼児を埋葬していた」と発表し大きな反響を呼びました。日本でも、枕草子で桜を鑑賞している記述があります。昔の人々がどのような意図で花を近くに置いていたかはわかりませんが、現代では精神科のリハビリテーションとしても園芸は取り入れられています。植物は見ているだけでも気持ちを安定させる効果があったり、育てるというかかわりでは達成感や充実感を得られたりと、自己効力感を持つこともできます。生活に彩(いろどり)を取り入れることは、良い気分転換にもなると思うので、お勧めしたいと思います。
折しも、5月末から6月にかけては布施病院がある五所川原市の花にも制定されている花菖蒲が見頃になります。花言葉は「嬉しい知らせ」「優しい心」、そして花菖蒲が属するアヤメ科全般の花言葉は「希望」です。早く世界中に希望が届けられることを望みます。