お盆です
新型コロナウイルスの関係で、県内も、今年のお盆は帰省する人が少なく、取りやめになる行事も多く、静かなお盆でした。入院患者さんは外泊する方が少なく、ほとんどの方が病院でお盆を迎えました。
津軽のお盆は、13日にお墓参りをします。ご先祖様をお迎えするにあたり、仏壇にはお膳を、お墓には法界折をお供えします。赤飯、煮しめ、きゅうりなます、トウモロコシ、スイカあたりが定番でしょうか。
当院では20年以上前から、お盆に外泊できない患者さんのために、『お盆に食べるもの』をお盆メニューとしてお出ししています。赤飯、煮しめ、なます、すいか、とうもろこしです。赤飯は津軽ならではの甘い赤飯。小豆からの色がとてもやさしく、おいしそうに仕上がりました。本来、お盆の煮しめは精進料理なので肉などは入れないのですが、患者さんにはたんぱく質補給のため、鶏肉を入れました。かぼちゃとなすは欠かせません。煮しめは出汁が効いて、とっても美味しかったです。また、お供えするきゅうりなますは、本来きゅうりだけですが、給食のなますには、ワカメとかにカマ、彩りに菊の花も加えました。
お昼の時間、患者さんは赤飯に大喜び! 「わー、久しぶりだなぁ」「赤飯、めぇなぁ」と笑顔で食べてくれました。お粥の方には小豆を入れた小豆粥です。これも美味しいと喜んでいただきました。トウモロコシはそのままお出しすることがないので、これまた喜んでもらえました。何よりも先に、トウモロコシを一粒ちぎって、口に入れ、「きみ、めぇなぁ」と目を細めていた患者さんもいました。
お墓参りはできませんが、食事を通してお盆を感じてもらえたら、うれしいです。