「患者さんから教わる『生活』」


 こんにちは。1階病棟に所属しているPSWの小山内です。
朝晩と日中の気温差が激しくなって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。お盆やお祭りが終わり五所川原市の暑い夏も、終わろうとしています。体温調節には気を付け、来たる食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋を楽しんでいただければと思います。


 さて、先述したように、私は1階病棟のPSWです。
1階病棟には、主に少し長めの療養が必要な患者さんが入院されています。私たちPSWは患者さん・ご家族と一緒に退院先の検討させていいただくのですが、その際、患者さんが希望する退院後の生活について伺うと、実に様々なイメージがあることに気づかされます。

「家族と一緒に暮らして過ごしたい。」
「一人暮らしをして、いずれは仕事をしてみたい。」
「施設に行ってみたい。」

 入院前と同じような暮らしを望む方もいれば、新たに一歩踏み出したいと望む方もいらっしゃいます。患者さんの希望が叶うことが一番ですが、ご家族の希望を聞くことはもちろん、現実的にその生活ができるのか患者さんと一緒に検討することもあります。例えば、退院後の収支の計算をして生活費をイメージしてみたり、一人では難しい部分(家事等)でサービス利用の調整をしたり、患者さんがなるべく負担を感じることがないよう、入院中から退院後の生活を考えていきます。このようなことを通じて、私一人では知ることができなかった生活について教えていただいています。また、患者さん宛てに届いた郵便物について不明な点を相談されることがあり、その際は、患者さんと一緒に問い合わせをすることもあります。あらゆる制度、それに係る手続きは患者さんと関わることで勉強させていただいています。
 私は、今年の4月から入職した新社会人です。お仕事のことはもちろん、生活知識や手続き関係についてまだまだ知らないことが沢山あります。ですが、患者さんと一緒に考えていくことで、私自身の生活の知識やスキルになりますし、何より患者さん自身を知る機会になるため、私にとって貴重な時間です。

 このように患者さんから『生活』について教わる機会が多くあります。もし2人の患者さんが「自宅に帰りたい」という同じ希望を持っていても、どのような生活を送りたいかは、1人ひとりの送ってきた暮らしやイメージしている生活は違います。私は、患者さん1人ひとりを知る姿勢を忘れずに今後も患者さんの望む生活を考え、一緒に検討できればと思っています。そして、今後も様々な生活に、ふれさせていただきたいと思います。