デイケアプログラム:「楽器の時間」の紹介

こんにちは、心理士の山田です。
10月から「楽器の時間」という新しいプログラムを担当しています。
このプログラムは「好きな楽器を演奏したり、手作り楽器を通して、みんなで音楽や演奏を楽しむ」プログラムです。

このプログラムを始めようと思った理由についてですが、
メンバーさんと話していく中で「楽器をやったことがある方」「楽器に触れてみたい方」「楽器に興味はあるけど自分には無理だとあきらめている方」がたくさんいらっしゃることを知りました。以前「音楽の時間」という歌うことを楽しむプログラムがありましたが、歌う以外にも楽器を通じて楽しめるプログラムをやってみたいと思い、開始しました。

このプログラムの目的は、楽器がうまくなることではありません。
 ・音楽そのものを楽しむことで生活に潤いがもたらされたり、
 ・新しいことにチャレンジすることで興味関心の幅が広がったり新しい世界が開けたり、
 ・言葉以外のコミュニケーションでお互いの仲間感を高められたり
と、このような体験を通じてプログラムに参加しているメンバーみなさんのリカバリーを支援したいと考えています。

10月25日に第1回目を実施しました。
すでに楽器をたしなんでいる方から楽器に触ったことのない方まで、いろんなメンバーと音楽を通して素敵な時間と空間を共有できたので、その様子をお伝えしたいと思います。

活動の前半は、好きな楽器や気になる楽器の練習をするグループと、楽器を制作(今回はシェイカーでした)するグループとに分かれ、参加者それぞれが思い思いに演奏や制作を楽しみました。
私はギターを演奏していましたが、活動時間が進んでいくにつれて完成した手作りシェイカーのシャカシャカという音も加わってきて、空間は徐々に賑やかになっていきました。

活動の後半は、みんなで曲に合わせて演奏をしました。それぞれが演奏するギターやベース、電子ドラム、カホン、手作りシェイカーなどのそれぞれの音が聞こえてきて、音を通してコミュニケーションをとっているような感覚が生まれました。また、それぞれの音が合わさり一つの音楽になっていくような一体感が得られて、「楽しい!」と感じられました。

参加したメンバーさんからは「楽器作りが楽しかった」「演奏したことのない楽器に初挑戦できた」「みんなで演奏できてさっぱりした」と様々な感想をいただきましたが、音楽だけではなく、感想をシェアすること自体も楽しめたと感じました。このプログラムに参加した全員が同じ気持ちを味わえたからだと思えました。

楽器の時間は、これからもみんなで音楽や演奏を楽しんでいけるようなプログラムにしていきたいなと考えています。楽器を演奏してみたい方、楽器を作ってみたい方、演奏される音楽を聴いてみたい方などなど、みなさんお気軽にご参加ください。
毎月第4火曜日の午後に開催しています。