スポーツの日。いなり寿司。
今年はオリンピックで8月に移動しましたが、本来は10月11日はスポーツの日。以前は、先の東京オリンピックの開会式が開催された、10月10日が体育の日でした。現在、青森県では10月に運動会をする学校は少ないのですが、やはり体育の日は運動会。ならばお弁当には『いなり寿司』。こんな発想から体育の日にいなり寿司をお出しするようになって、24年になりました。年に一度の恒例行事です。
いなり寿司作りは油揚げを甘辛く煮ることから始まります。五所川原も昔からのお店がどんどん店をたたみ、今年は新しいお店から油揚げを購入しました。それがふっくらとした、とってもいいお揚げさんで、揚げがとってもおいしく出来上がりました。
中に入れる酢飯は、もち米入りでもっちり。さらに紅生姜を加えてピンクのご飯の完成です。酢飯と油揚げが絶妙にマッチし、美味しいいなり寿司になります。
お店で売っているものより、ご飯の量が多いのですが、これがぺろりと食べられるんです。もちろん、ご飯の量ははかっていますよ。エネルギー制限の方はとくに。
昼食後、「おいしかった、ありがとう」と何人からも声をかけられました。中には「もう少し、砂糖をきかせて甘いほうがいいな」という方もいました。きっとその家のお母さんは、もっと甘く作ったんだろうなと、ほほえましくなりました。
お粥の方にも、甘く煮た油揚げを細かく切ってちらし粥にしました。お花畑のようで、とてもかわいかったです。食べる患者さんも満面の笑顔でした。介助している看護師さんは、「鶏そぼろかと思った~、すごくおいしそう!」と。いつもあまり話すことがない患者さんに 美味しい?と聞くと、うんとうなずいてくれましたよ。良かった~!!
この日のメニューに欠かせないのが、『すり身汁』。これも当院の伝統的な料理です。今回はタラのすり身を、白菜やニンジン、シイタケと一緒にコンソメ味で仕上げました。魚と野菜の旨味が一緒になって、とっても美味しいんです。この日は雨で気温が低かったので、体もあたたまりました。「いなり寿司も美味しかったけど、すり身汁がとっても美味しかった」と目を大きくして、話してくれた患者さんがいましたよ。
この日、作ったいなり寿司は330個。お豆腐屋さんには数の多さにびっくりされました。でも、いなり寿司は残す方がほとんどない、人気メニューなんです。
もう少し甘いほうがいいなという患者さんの意見も参考に、来年もスポーツの日に『津軽の家庭の味』をお届けしたいと思います。