助け合い社会の実現

こんにちは。精神保健福祉士の田中です。今年の夏は西日本を中心とした集中豪雨や連日の猛暑など、印象に残る日々が多かったように思います。中でも1年延期となって今年開催された東京オリンピックは記憶に新しく、連日試合などがあらゆるメディアで放送されていましたね。この東京オリンピックでは競技以外にも話題となる出来事があったようです。内容としては、陸上競技で競技会場行のバスを間違えてしまった国外選手に、自費で交通費を渡した会場スタッフがおり、その選手はタクシーで会場に向かうことができ、競技開始に間に合ったとの内容でした。そして更に競技を勝ち進み、最終的には金メダルを獲得したのだそうです。

 

この選手が抱いた気持ちはどのような気持ちだったでしょうか。バスを間違えたことで不安を抱いたかもしれませんし、どうしようと焦る気持ちもあったかもしれません。しかし、その中で自分を助ける行動をとってくれた人がいて、最終的には競技会場にも間に合う事ができた…この流れはその選手にとって、とても安心感を抱くものだったのではないでしょうか。

こうした場面は特別なことではないと思います。予期せぬアクシデントは私たちが普段生活を送る上でも起こり得るものでしょうし、それに関連して「困った」「どうしたらいいんだろう」と悩んだことがある方もいると思います。そこで、何かしらの手助けを受けて解決した、という方もいるのではないでしょうか。また、逆に困っている人の手助け(協力)をしたことがある、という方もいると思います。

勿論、出来る事は人によって限られますが、困っている自分を助けようとしてくれる人がいる、との事実だけでも嬉しいものではないでしょうか。

 

自分の場合、家庭や仕事場以外で、自分の知らない人が実際に困っている場面を見ると、「どうしたんだろう」「何か困りごとかな」と思う事はあるかもしれません。同時に、実際に行動に移すことができるだろうか、と思うことが多々あります。しかし、自分の見知らぬ場所、人物にも手助けできるような姿勢を持てるように意識し、些細なことでも実行できるようになりたいなぁと日々思います。

 

昨年から続く新型コロナウィルスの現状もありますが、そうした世の中だからこそ、困っている人への手助けが伝播し、助け合いが自然に行われるような社会になるといいですね。